はじめに
SPiCYEです。私はフリーランス(個人事業主)のITエンジニアとして生計を立てています。
このブログは、私が個人事業主として活動する中で経験したことから得た知識を、ITフリーランスや、ITエンジニアの皆さまにフィードバックをしたいと考えてはじめました。
ブログの運営費があるので広告を載せていますが、アフィリエイトによる収入が得られないことについても、もちろん解説をしています。
前回は、ITフリーランスだったら絶対に加入すべきと考えております、「フリーランス協会」についてご紹介しました。
今回は、ITフリーランスだったら絶対に登録すべきと考えております、GMOクリエイターズネットワーク株式会社が提供するサービス「フリーナンス」についてご紹介いたします。
なお、SPiCYEはフリーナンスに登録をして、利用もしていますが、本記事にはプロモーションが含まれています。
「良いと思ったものは、広告がなくとも紹介する」、「広告があればなお良し」というスタンスです。
フリーナンスについては、以前の記事でも触れました。しかし、以前の記事は、「ITフリーランスが開業後にやった方がよい4つのこと」として広く浅く紹介をしたので、「フリーナンス」の魅力について、お伝えしきれていないと考えました。
フリーナンスについて
そもそもフリーナンスってなぁに?
端的に言ってしまうと、「収納代行用口座」と「ファクタリング」を組合わせたサービスです。
収納代行用口座って?
「収納代行」と聞くと、収納代行業者に一定の手数料を支払い
- サービスの代金を顧客の銀行口座から引き落としてもらう
- サービスの代金を顧客のクレジットカードに請求する
- その金額をまとめて、口座に振替してもらう
というサービスを想像されるかと思います。
フリーナンスの場合、GMOあおぞらネット銀行に専用の口座が作られ、契約の際などに顧客にその口座に入金を依頼します。
ITフリーランスに限らず、個人事業主は「屋号のみ」の口座は作ることができません。例えば個人事業主のクリエイターさんがいたとして、ペンネーム(ハンドルネーム)でお仕事をされているとします。
そこで、個人事業主用の口座(屋号付き口座)を作る場合
「○○(ペンネーム) △△(本名)」
という口座名義になります。本名がバレてしまいますね。
まあクリエイターさんですので、企業相手に本名がバレても問題はないのでしょうし、契約上仕方がないことですね。嫌なら事務所入るしかありません。
企業相手ならともかくとして、例えば個人でファンに向けて何かを企画をして振込を依頼する場合、本名がバレるのはまずいですよね。夢を壊してしまうかもしれません。
フリーナンスの収納代行用口座を使えば「○○(ペンネーム)」という名義の銀行口座を作ることができます(審査有)。
通常、収納代行用口座からご自身の口座へ振替するにあたって、手数料がかかるのですが、フリーナンス口座の場合は手数料がかかりません。
ただし、数日間は入金が遅れることとなります。
ファクタリングって?
売掛債権を現金化することです。
顧客からの支払いがまだの、請求書は会計上「売掛債権」とみなされます。
例えば、受託業務の場合、「下請代金支払遅延等防止法」に基づき、検収から60日以内に支払いを受けることとなりますが。
しかし、契約のときに、60日ギリギリの期日が設定されていることも多いかと思います。
このような入金待ちの際、何かプライベートでトラブルなどがあり、急にお金が必要になった時はどうしましょう?
「そんな時に備えて貯金しておきましょう」というのは身も蓋もないですね。もし貯金の額を超えるようなお金が必要になったら?
そういった際に、売掛債権をフリーナンスに譲渡することで、一定の手数料を引いた売掛債権を現金化することができます。つまり、請求書を売ることで即日支払いを受けられるということですね。
ファクタリングの流れ
出典:フリーナンス即日払い
正直、手数料がかなり高いです。フリーランスでも、低利子で融資を受けられる方法が無いわけではありませんので、ファクタリングを利用するのは本当に最後の手段に近いと考えます。
フリーナンスを利用するメリット・デメリット
フリーナンスを利用するメリット
無料登録をして、顧客の入金をフリーナンス口座に指定し、実際に入金がある場合に得られるメリットです。
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- まず、フリーナンス口座を作る際に、反社会的勢力データベースのチェックをされます。
現在は、企業の社会的責任(CSR)の一環として反社会勢力の排除を掲げていますよね。
その一環で、多くの場合、契約書に反社条項を盛り込んでかつ、受託者側は「私は反社会勢力ではありません。知り合いもいません」という誓約書を出すと思います。
「ない」ことの証明は非常に難しいのですが、その証明の一つとしてフリーナンス口座を作ることで「反社会勢力データーベースに登録されていない」という証明ができます。 - いざという時に、ファクタリングが利用できます
- フリーナンス上のメインバンク(振替先のあなたの口座)を切替えることで、口座変更を顧客に依頼しないで済みます
これはSPiCYEの経験談なのですが。私はもともと事業用に楽天銀行の口座を利用していました。しかし、利用している会計ソフトfreee会計と楽天銀行のAPI同期が終了してしまったのです。
このため、楽天銀行から取引明細をCSVエクスポートし、freee会計にインポートして記帳するという面倒くさいことをするハメになりました。
その後、楽天銀行とfreee会計の同期は復活したのですが、非常に使い勝手が悪く、freee会計のプランを上位のものにしないと、好きなタイミングで同期ができないのです。
そのため、楽天銀行を使うのをやめました。顧客からの入金先にはフリーナンス口座を指定していましたので、顧客に対して入金先の変更を依頼することなく、フリーナンス上でメインバンクを切替え、クレジットカードの引き落とし口座を変更するだけで、口座切替が完了しました。 - フリーナンス口座を利用することで、「あんしん補償Basic」という保険が無料付帯されます。
業務遂行中の事故に対して最高5000万円・仕事の結果の事故に対して最高5000万円・受託物の事故に対して最高100万円、の補償が受けられます。これ、無料です。
- まず、フリーナンス口座を作る際に、反社会的勢力データベースのチェックをされます。
保証内容 1事故あたりの
補償限度額期間中の限度額 ※1 自己負担額 業務遂行中の補償 5,000万円 なし 0円(なし) 仕事の結果(PL責任)の補償 5,000万円 5億円 受託財物の補償 500万円 5億円 業務過誤の補償 ※2 500万円 5億円 ※1 期間中限度額は、保険会社が補償内容ごとに支払う支払限度額であるため、業務遂行中の補償を除いて、会員に対する支払限度額は全ての会員を合算して5億円を限度に支払われます。
※2 情報漏洩、納品物の瑕疵、著作権侵害、偶然な事故による納期遅延
出典:フリーナンスあんしん補償
詳細については「フリーナンスあんしん補償の概要」と「フリーナンスあんしん補償のあらまし」をご参照ください。この補償について、フリーランス協会の一般会員になることで得られるベネフィットと重複する部分があります。しかし、フリーランス協会の一般会員になるには10,000円の年会費がかかりますので。1万円でも節約したい!という方にとっては、フリーナンスはマストなのではないかと考えます。
フリーナンスを利用するデメリット
・入金が遅れます
顧客からの入金がフリーナンス口座にあっても、毎週金曜日または月末月初の営業日、いずれかまでご自身の口座に入金されません。
「下請代金支払遅延等防止法」に基づき、検収から60日後にフリーナンス口座に入金があったとして、そこから最大で5営業日振替がされない可能性があります。
「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」(フリーランス・事業者間取引適正化等法)の施行もまだですし、入金遅いのはちょっと嫌ですよね。
このデメリットは後述の手法で解消できます。
GMOあおぞらネット銀行を利用すれば一部デメリットが打ち消せる
- GMOあおぞらネット銀行を利用している場合、他の銀行など毎週金曜日の振替が毎日になります
- 休みの前日16:30以降や、土日祝祭日に入金があった場合、翌営業日に振替されます。
つまり、入金が遅れるのは土日祝祭日だけですので、通常の他銀行間の取引とほぼ変わりませんね。したがって、顧客の振込元口座と普段利用していた入金口座が同一銀行でもない限りデメリットは発生しないことになります。
まとめ
GMOあおぞらネット銀行の個人口座とフリーナンスの組合わせは最強
以前の記事で、フリーランスの銀行口座は「GMOあおぞらネット銀行」をお勧めします、と書いた理由がフリーナンスとの相乗効果です。
- 手数料無料で、屋号のみの収納代行用口座が作れる(審査有)
- 反社チェックに対応
- あんしん補償Basicで最高5000万円の補償が無料
- 顧客に振込先変更の通知が不要
- 手数料無料で、毎日振替
- 最後の手段、ファクタリング
まじめに神サービスだと思っています。
この記事が、ITエンジニアの皆さまのお役に立てることを心から祈っております。