ITフリーランスになる前に準備しておきたい、たった3つのポイント③
はじめに
この記事の目的
SPiCYEです。私はフリーランス(個人事業主)のITエンジニアとして生計を立てています。
このシリーズは、私が個人事業主として独立するにあたって、「ああしておけば良かった」「こうしたから今は助かっている」といった経験や知識を、将来独立を考えている方々にお伝えしたいと思います。
独立する前に準備しておきたいことを3つのポイントに絞り、具体的にどうすべきか、やる事を書いていこうと思います。今回はその最終回です。
第一回は「本当に独立してやっていけるのかきちんと試算をする」ということをお伝えしました。
第二回は「お金まわりの整理をしよう」ということをお伝えしました。
ポイント③ スケジューリング
やるべきこと
退職時期の検討と、円満に退職するための挨拶
ITフリーランスとして開業するために、今働かれている会社を退職されると思います。
知人のITエンジニアからは、退職を伝えたところ「賞与の査定を最低まで下げられた」ということをたまに聞きます。
賞与がある会社で働かれている場合、退職するにも、時期を見極める必要があります。
退職をしたからといって、同業種であれば、昔働いている会社となんらかの関わりが生まれるかもしれません。
そのため、できるだけ円満に退職ができるように立ち回りましょう。私は、菓子折を用意しました。
スケジューリング
以下の要素を考慮して、スケジュールを組みましょう。
有休消化
有休が残っている場合、消化してから退職をしましょう。ただし、有休消化ありきで現在働いている会社に迷惑をかけてしまうのはできるだけ避けなければなりません。
同業種であれば、昔働いている会社となんらかの関わりが生まれるかもしれないからです。
有休をとった日、リフレッシュをするのはもちろん大事なのですが、クラウドワークスなどで案件をとってこなして、慣れてみるのも良いかもしれません。
SPiCYEの失敗談
別に失敗ではないのですが、過去に転職をした時は常に、転職先を決めた後に退職して、退職翌日からは転職先で仕事をしていました。
また、ITフリーランスとして開業した際も、既存の顧客とのお取引が決まっていたため実は有休消化をしたことがありません。リフレッシュは大事です。
失業認定
退職した後、すぐに顧客と契約を結べないような状況であったり、少しお休みが欲しいのであれば、ハローワークで失業給付をもらうのも考慮すべきでしょう。
「個人事業の開業・廃業等届出書」を税務署に出したあとは、どんなに仕事がなくても失業給付は受けられなくなります。
詳細な条件は、地域のハローワークにきちんと確認をとっていただきたいのですが、失業給付の受給期間中にもなんらかの仕事をすること自体は可能ですし、開業のためゆっくり準備をする期間にもなります。
このことは、事前に税理士(会計事務所)にも共有しておいた方が良いでしょう。
また、こちらも詳細な条件は地域のハローワークに確認をとっていただいたいのですが、失業認定を得たあと、条件を満たせば「個人事業の開業・廃業等届出書」を出すことで「再就職手当」を受け取れる可能性もあります。
開業届を出す準備
退職後、「個人事業の開業・廃業等届出書」を税務署に提出すれば、あなたは晴れてフリーランスエンジニアです。
この届出は、お付き合いのする予定の税理士(会計事務所)にお願いすれば、有償では必ずやってくださいますし、契約によっては無償で対応してくれることもあるかもしれません。
「個人事業の開業・廃業等届出書」は「freee開業」や「Money Forwardクラウド開業届」で簡単に作ることができますので、自分で出してみるのもよいでしょう。
二点、気をつけていただきたいことがありますが。
失業認定を受けている場合、開業届けの日付は、失業認定の後にする必要があります。
「青色申告承認申請書」も必ず一緒に出しましょう。「freee開業」や「弥生のかんたん開業届」、「Money Forwardクラウド開業届」で「個人事業の開業・廃業等届出書」と一緒に作ることができます。
まとめ
やるべきことは3つ
・円満に退職をするための立ち回り
・有休消化、顧客との契約や開業準備を考慮して時間が足りないなら失業認定を考慮したスケジューリング
・開業届を出す準備
この記事が、独立を検討されている皆さまのお役に立てることを心から祈っております。