はじめに
この記事の目的
SPiCYEです。私はフリーランス(個人事業主)のITエンジニアとして生計を立てています。
このシリーズは、私が個人事業主として独立するにあたって、「ああしておけば良かった」「こうしたから今は助かっている」といった経験や知識を、将来独立を考えている方々にお伝えしたいと思います。
前回ははフリーランスエンジニアが開業したあとにやるべき4つの申請について解説しました。
今回はITフリーランスが開業した後に、「やった方が良いこと」について解説します。
やった方がよいこと
(任意)フリーランス協会への入会
フリーランス協会(正式名称:一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会)という団体があります。
こちらの、一般会員になることをSPiCYEは強くお勧めします。
一般会員になることで、様々なベネフィットを受けられるのですが、特に大きいのは以下の3つです。
- 賠償責任保険
- 報酬トラブル弁護士費用保険
- cocrea士業オンラインが無料
ことでしょう。これで一般会員の会費が年間10,000円ですので、コスパが良いとかそういう次元の話ではありません。
はっきり申し上げて、バグレベルだと私は考えます。
例えば「こういった領収書は、経費にできますか?」のような簡単なことであればcocrea士業オンラインで十分かと思います。
なお、フリーランス協会の会費は「諸会費」として経費計上ができるようです。ただし、これはフリーランス協会およびSPiCYEが会計監査を依頼している顧問税理士の見解であり、経費かどうかを最終的に判断するのは税務署です。したがって、税務調査が入った場合に、否認される可能性もあります。経費計上を検討される方は、税理士にご相談されることをお勧めします。
月10,000円で大きな補償を受けられ、かつ損金として税金を減らすこともできるって神のようなサービスです。
なお、「広告」タグがついている通り、本記事には広告(プロモーション)が含まれております。
しかし、フリーランス協会を紹介するにあたって、金銭は一切発生しておりません。
フリーランス協会についてはこの程度では紹介しきれないので、後日、きちんとした記事を必ず書きます。
(任意) FREENANCE(フリーナンス)への登録
同じく、私が強くお勧めするのはGMOクリエイターズネットワークが提供するサービス「FREENANCE(フリーナンス)」に登録することです。
「FREENANCE(フリーナンス)」との連携を考え、以前書いた記事では、事業用の銀行口座に「GMOあおぞらネット銀行」をお勧めしました。
この「FREENANCE(フリーナンス)」がどういうサービスかというものかといいますと、一言でいえば「収納代行」です。GMOあおぞらネット銀行に、フリーナンス口座と呼ばれる、屋号のみの口座を作ることができます(もちろん、審査があります)。
まず、ITフリーランスに限らず、個人事業主は「屋号のみ」の口座は作ることができません。例えば個人事業主の作家さんがいたとして、作家さんて大体ペンネームでお仕事をされていますよね。
そこで、個人事業主用の口座(屋号付き口座)を作る場合「○○(ペンネーム) △△(本名)という銀行口座になります。本名がバレてしまいますね。そういった方のためのサービスでもあります。
ITフリーランスの場合は、本名を隠す必要はないと思うのですが、この屋号付き口座を作るのに審査があり、これが結構大変なのです。
フリーナンス口座の場合、もちろん審査はありますが収納代行口座ですので、銀行と比較すると比較的簡単に作ることができます。
フリーナンスに登録する際に、「メインバンク」というものを設定します。これは、皆さんの事業用の銀行口座にしてください。
フリーナンス口座に顧客から入金があった場合、約5日後に、メインバンクに入金があります。
5日間、入金のタイムラグが発生するかわりに、一定の手数料がかかりますが、請求書などの売掛債権を売却して、資金繰りが苦しい際や急遽お金が必要になった際に、即日払いを受けることができます。
しかし、GMOあおぞらネット銀行の場合は毎日振替されるのでタイムラグが少ないのです。
私も、フリーナンス口座と、GMOあおぞらネット銀行の口座を組合わせて利用しています。
フリーナンス口座を利用することで以下が無料で受けられることができます。
- 業務遂行中の補償
- 仕事の結果(PL責任)の補償
- 受託財物の補償
一部、フリーランス協会のベネフィットと重なるところがありますが、フリーランス協会に入られない方は、特に検討する余地があると考えます。
(任意)事業用電話番号の用意
仕事上、基本的なやり取りはメールやチャットツール、これらの音声通話を利用するかと思います。
しかし、携帯電話を使うことも少なからずあると思います。
SESなどでは顧客から業務用の携帯電話を貸与されることはあるかもしれません。
しかし、その貸与された携帯電話はとうぜんその業務にしか利用できませんよね。
携帯電話代金は、もちろん経費として計上することができます。しかし、全額を経費とするのではなくプライベート分と事業経費分とを、明確な根拠で計算しなければなりません。
これを「家事按分」というのですが、こういう計算をするのって、けっこう面倒くさいのです。
コストはかかりますが、事業用のSIMカードを新しく用意してしまった方が時間の節約になります。
最近のスマートフォンでしたら、デュアルSIMに対応している機種もあります。お手持ちのスマートフォンがデュアルSIMに対応しているか確認してみてください。デュアルSIMに対応していない場合は、次に買い換えを検討する時には、ぜひデュアルSIMのものを選ぶと良いでしょう。
ご参考までに。SPiCYEお勧めのパターンは2つあります。
パターン① povo2.0
着信がメインでデータ通信を使わない方でしたらpovo2.0がもっとも経済的かと思います。povo2.0は基本料金が無料です。
デュアルSIMの携帯電話でしたら、プライベートの番号でも、仕事用の番号でも着信ができますよね。
povo2.0は180日間、有料トッピングを購入しない場合、解約をされてしまいます。
例えば、「たまに短い電話をかけるかも…」という方は「5分以内通話かけ放題」トッピングをつけておけば月額550円で運用できることになります。
また、たまに「180日間で1GB」で630円、みたいなトッピングが売っていたりします。
パターン② 楽天モバイル
着信と、少しデータ通信も使うというのであれば楽天モバイルがお勧めです。
SPiCYEはこのパターンです。
私は、普段は自宅で仕事をしているため、自宅の無線LANを使用していますのでデーター通信はあまり使いません。
ただし、毎月数回、客先で作業をすることもあり、その時には、スマートフォンのデーター通信に利用するSIMを楽天モバイルに切替えています。
月にして3GBも使いませんので、料金は月額1078円がずっと続いていますし、プライベートとSIMを分けていますので家事按分の面倒も避けています。
(任意)名刺の作成
フリーランスエンジニアに限らず、人脈というのは大事ですよね。
誰と積極的に名刺交換をするためには名刺は必須だと思います。
個人の名刺ですから、相手に失礼にならない程度に、インパクトのある素敵な名刺を作るのも良いですね。
私は開業したときに、唯一贅沢をしまして。ロゴデザインの作成を、クラウドワークスでデザイナーさんにお願いしたのです。とても素敵なロゴを作っていただきました。お気に入りですし、名刺交換の際など、よくロゴに触れられます。
また、名刺管理アプリのEightなどを使うととても便利です。
まとめ
やった方がよい4つ
- フリーランス協会への入会
- FREENANCE(フリーナンス)への登録
- 事業用電話番号の用意
- 名刺の作成
この記事が独立を目指すITエンジニアや、ITフリーランスの方々のお役に立てることを心から祈っております。